インド糖尿病学会(Research Society for the Study of Diabetes in India: RSSDI)とサノフィの3年間にわたる共同研究は、1型糖尿病を患う子どもたちの生活に大きな影響を与え始めています。このプログラムの一環として、マハラシュトラ州の69人を含む全国で1300人以上の若年1型糖尿病患者が登録されました。このプログラムは、People-to-People Health Foundation(PPHF)によって実施されています。
これら1300人の子供たちは、1型糖尿病管理に関するより良い教育を受けています。過去9ヵ月間(2022年9月〜2023年6月)、プログラムの介入により、低血糖(週1〜4回)を経験する子どもの数は46%(対70%)、高血糖(週1〜4回)を経験する子どもの数は25%(対52%)減少しました。
世界の1型糖尿病指数によると、インドでは1型糖尿病が毎年6.7%増加しているのに対し、2型糖尿病は4.4%です。若年性糖尿病またはインスリン依存性糖尿病と呼ばれる1型糖尿病患者やその介護者は、インドでは糖尿病管理の難しさに直面し続けています。なぜなら、1型糖尿病を治療・管理する訓練を受けた専門の医師や教育者が非常に少ないからです。その他の課題としては、1型糖尿病に関する一般市民の意識の低さ、社会経済的負担、特に半都市部や農村部における適切な医療施設へのアクセスが挙げられています。その他にも、診断の遅れ、インスリンのコールドチェーン管理の不備、患者や介護者に対する教育の不足など、複雑な問題があります。インスリン、検査用ストリップ、良好な自己管理へのアクセスを提供するだけで、一人当たり21.2年の健康寿命を回復させることができます。
出典
More than 1300 children with Type 1 Diabetes, achieve positive outcomes through Social Impact Program