最近の研究によると、1型糖尿病を発症した子どもは、1歳という早い時期に腸内に兆候が見られる可能性があるそうです。研究者は、この疾患のリスクが高い乳児を特定するのに役立つ腸内細菌の違いを発見しました。
研究者たちは、腸内細菌と1型糖尿病の発症との関連性を発見しました。Diabetologia誌に掲載された研究によると、腸内細菌は、1型糖尿病の発症リスクが高い子どもを特定するのに役立つ可能性があります。この研究では、約12年後に1型糖尿病を発症した小児群と、発症しなかった小児群を比較して、生後1年頃に採取した便サンプルの細菌を分析しました。その結果、両グループの腸内細菌に大きな違いがあることがわかりました。
フロリダ大学微生物・細胞科学科の教授兼学科長であるエリック・W・トリプレットは、「1型糖尿病は、人生の非常に早い時期にステージが決まっているようです。もっと詳しく分かれば、腸内細菌叢の構成や他の要因に基づいた予測モデルを作ることができ、現在利用できる遺伝的リスクスコアよりも高い精度が得られるかもしれません。」とHelioに語っています。
トリプレットは、腸の健康を長期的にモニタリングし、出生時に遺伝的リスクをスクリーニングすることが有用で、腸の健康を改善するための食事やプロバイオティクス介入に関する研究が可能となり、1型糖尿病の発症リスクを低減できるかもしれないと述べています。
本研究は何を発見したのでしょうか?
研究チームは、13歳頃に1型糖尿病と診断された16名の参加者を特定し、1型糖尿病を発症していない32名の参加者からなる対照群と比較しました。
その結果、後に糖尿病を発症した赤ちゃんの腸内にはある種の細菌が多く、そうでない人の腸内には別の種類の細菌が多いことがわかったという。
しかし、トリプレットは、この研究は小規模なものであり、今後の研究では、より多くの研究対象者を含める必要があると指摘しています。しかし、「健康な」腸内細菌を変化させたり促進させたりすることで1型糖尿病の発症を予防できる可能性は魅力的なアイデアですが、さらなる研究が必要です。
出典
https://diatribe.org/gut-bacteria-and-type-1-diabetes-what-you-need-know